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第16回文学フリマin大阪 読書感想文② D-12 True Memoryさん 『ぼくらのゆりかご』

前回は勝手気ままに書きすぎた、という反省から入ります。特に最期(苦笑)

自分への戒めに残しておきますが、ちょっとチャラ過ぎだ。気をつけて、真面目に書こう。いや、真面目に書いたつもりなんですが。ちゃんと読んでますから!


というわけで、2冊目はサークル「True Memory」さんの『ぼくらのゆりかご』です。

ここのサークルさんの本を買うのは3冊目なのですが、サークル名を認識したのは今回が初めてです(え?)

今まで、前を通り過ぎる・見本誌を読むなどで、「あら、この本いいじゃない」→サークルへ、という本の印象のみで購入しておりました。ごめんなさい。

特に今回は、あちらにとっての新刊が私にとっての新刊ではなかった為、はっきりと認識できたのです。

私「(並んでいるのを見てから)新刊はありますか?」
True Memoryさん(以下、TMさん)「こちらです(『蜘蛛荘蟻号室』という本を示される)」
私「あ、その本はコミティア関西で購入しています
TMさん「そ、そうでしたか」

↑だいたい、こんな話をしました。それで購入したのが、『ぼくらのゆりかご』という本です。

ちなみに、こちらのサークルさんは私が好きなドロドロとしたミステリー・ホラーものと、さらりとさわやかに描かれる恋愛・青春もの、だいたい大きく2種類に分けられる本を出されています。作家の新堂冬樹さんが好きな方は、すごくハマるのではないかと思います。私は黒新堂オンリー派なので、偏ってますが(笑)


つまり、『ぼくらのゆりかご』もドロドロな方です。ミステリーな青春・群像劇、かな。端的に言っちゃうと。


(極力防ぎますが、やはりネタバレがあります。ご了承ください)


主人公格は2人、田舎と言える漁村から父親の仕事の都合で東京へと、多くの期待と憧れを抱いて引っ越していく地元の名家出身の少年・功夫。その隣村で、農家の両親と地元の仲間たちをを愛し、毎日を真っ直ぐに楽しむ純粋な少年・謙介。
些細なきっかけで出会った少年達は、短い時間ですぐに別れるも、それぞれがそれぞれの意識をして、差はあれど様々な障害に遭いながらも前へ進んでいき、やがてまた再び出会い、今度は生活を共にしていく事になる。それぞれの両親の複雑な事情から、2人とも、全く違う方向に思い悩みながら……因縁・確執が募り、事件を生み出していく。

さらっと書くと、短いまとめだ。けれど、功夫と謙介、どちらも普通ではない障害・過去、そして苦痛を味わって行く。ちょっと、突飛すぎる気もする。対外的な面では、功夫の方が。田舎から都会へ転校→いじめ→万引き・恐喝などの犯罪→傷害事件で少年院へ→そこでもいじめを受け、精神面が破たんしていく→両親の死→母の友人一家へ養子(これが謙介一家)→自暴自棄になる中、ある事実を知らされる……と、いう流れ。やたら過酷だ!

ここまですると、フィクション過ぎて飽きられる面が見えてきそう。けれど、3人称視点の語り文が全体の印象をバランスよく見える様に、うまく運んでいる。こういった話だと1人称でそれぞれの主人公だけに語らせそうなものだけに、うまいと思いました。ただ、ナレーション的過ぎる語りや主人公格以外の心理描写(=第4者心理)が多いところは、逆に入り込めないかなと感じました。そこまでうまく中学生に語らせるのは、ちょっとやりすぎではないかな、と。それは、もう1人の中学生・謙介にも感じました。誘拐事件や家族間・功夫との『兄弟になる』中で、心根が鍛えられるとは思いますが……ちょっと、複雑な言動過ぎないかなと。恋愛感情の純粋さがぴったり過ぎるだけに(笑)

それだけに、ラストが綺麗な流れになったのは、ちょっとホッとしました。最後までドロドロいくのが個人的には大好物ですが(笑)、上記の様な複雑さを考えると、スッキリとした2人が描かれる方が、納得して終われます。

作者さんがあとがきで書かれている様に、幸せの形・考え方は人それぞれ。自分が功夫や謙介、伸太郎や一郎の立場になれば、どうしているのか。どう思えるのか……はっきりいって、終わりが始めりで、まだ幸せになるか・また不幸となるか、まで考えてしまう。そこまで考えさせてくれるのが、この本の良さ・うまさだとも思います。


また長くなりそうなので、これだけで。面白かったです。

さあ、あと1回だ!


テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

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